吉水神社(吉野)

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    (前回ご紹介した)蔵王堂から徒歩で7~8分のところに吉水神社という神社があります。

    ここだけは絶対に外せないと言う歴史好きの友人の助言で行ってきました。

     

     

    吉水神社は元を「吉水院」(きっすいいん)といい、1300年以上も前の天武天皇の時代

    に役行者が創設した格式高い修験宗の僧坊であったといいます。

    明治に行われた神仏分離令によって、吉水院が、後醍醐天皇の南朝の皇居であったことから

    明治8年に吉水神社(よしみずじんじゃ)と改められました。

    (楠木正成や吉水宗信も祀られています)

     

     

    表門です。

     

                  門の 両サイドに菊の御紋の提灯がかかげられていました

     

     

    表門をくぐると、趣のある日本家屋(日本最古の書院造り)の玄関前は、見晴らしの良い広場

    になっいて、そこからは中千本から上千本まで、山桜を眼前に見渡せるようになっていました。

     

     

       

     今は、桜の葉が紅葉していますが、春、全山桜が満開の時は素晴らしい眺めでしょうね。

     

     

    檜皮葺きの書院

     

     

    初期書院造りの代表的建物・国の重要文化財。ユネスコより世界遺産として登録されています。

     

     

     


     義経の滞在

     

    この館には、文治元年(1185)年、源義経が兄・源頼朝の追補を逃れて、愛妾静や弁慶を伴って

    吉野入りしたたときにも使わたそうです。

    義経や弁慶が滞在したという部屋や愛用品も展示されていました。

    かの静御前が、こんな山深いところに隠れ住んでいたというのは、物悲しいですね。しかも滞在期間

    は5日間で、義経はここから山伏姿に扮して弁慶と共に逃亡したのだそうです。

     

     

    義経の間と弁慶思案の間

     

     

     

                  

     

    義経の愛用の色々威腹巻き(鎧)

          

           

     

     

     

     

     

    後醍醐天皇の滞在

     

    延元元年(1336)後醍醐天皇が京の花山院より秘かに吉野に行幸された時、この吉水院

    宗信法印が天皇をここにお迎えし、天皇もこのお部屋を南朝の皇居と定められて、ここに

    吉野朝の歴史が始まりました。南朝は4代57年続いたそうですが、天皇は王政復古の夢を果

    たせず、波乱の生涯をこの地で終えられています。

     

    後醍醐天皇の玉座と御物

     

     

       

     

    部屋の畳も、壁の絵画もとても綺麗で新しく見えますね。

    実はこの玉座の間は、秀吉が花見の際に修繕寄贈されたもので、画家は狩野派の絵師です。

    玉座の間などは撮影禁止のところが多いですが、ここでは総て撮影可となっていました。

    豊臣秀吉の滞在

     

    文禄3年(1594)豊臣秀吉はその権勢を天下に知らしめた盛大な花見をここ吉野で

    挙行しています。

    5000人の家来と共に宴会は5日間開催されたと言いますが、初めの3日間は雨だっ

    そうです。各武将が趣向をこらし、歌会、茶会、能の会が催されました。

     

     

    吉野の大花見の図

     

     

    人物はしかと見えにくいですが、この中には徳川家康、伊達政宗、前田利長も描かれている

    のだと思います。

    伊達政宗が山伏に扮し、秀吉が茶屋の下男に扮して寸劇をしたとか。桜の下では無礼講とい

    う習慣はこの時代に始まった?

     

             

     

     

     

    数々の歴史的事件や、悲劇の里でもあったことに心打たれて吉野の里を後にしました。
    次回は吉野の町並みについて書いてみたいと思います。

     


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    名前を遊山といいます。   大阪府の北部に住んでいます。 京都にも近い山間部です。 近くには安威川が流れています。 川向うは高槻市になります。
    福祉施設の現場や学校などで介護を中心に60才まで就労しました。 今は家人と晴耕雨読の生活です。 ブログでは裏山に自生する植物や野鳥のこと、加えて地域の行事や小さな旅行など 紹介できたらと考えています。

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