「ホーホー」の詩ができるまで

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    久しぶりに絵仲間の友達に逢いました。
    絵とは全く関係のない「ホーホー」ができるまでという本をいただきました。

    ダウン症の静香ちゃんという女の子の誕生から小学5年までの10年間を綴った本です。
    単なる障害児の教育本ではありませんでした。
    著者である父親の信田敏宏さんは社会人類学者なのですが、学問的立場からではなく
    子供の親としての境地を貫抜いて、夫人(静香ちゃんの母)との共著になっています。

    「心を育てるということを頭の中に入れながら言葉を育てることから始めた」
    というその姿勢が、たくさんの具体的な例を示しながら記録されています。

    何事にも時間のかかる静香ちゃんは、ゆっくりと体力をつけ、言葉の意味を理解し
    絵やピアノにも挑戦していく、その過程がリアルです。

    4年生の時、「ホーホー」というフクロウの詩を書いています。

        「ホーホー」
              ホーホーとなきます。
              パサパサととびます。
              くらいところにいます。
              さがしてみてね。
              きょうのよる
              まっています。

    第19回NHKハート展に入選したこの詩はハートネットTVで紹介されましたから、
    ご存知の方も多いかもしれません。
    子育て中の家庭だけでなく、誰もが読んで深く考えさせられる本だと思いました。

    今、福祉の現場では介護の質QOL(quality of life)から、死のQOD(quality of death)
    へと移ろうとしていますね。
    命の選択という重い言葉までがお茶の間で飛び交っています。
    とても示唆の多い本でした。
    本を紹介してくれた友人に感謝しながらこれを書きました。


                    本の裏表紙です。

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    名前を遊山といいます。   大阪府の北部に住んでいます。 京都にも近い山間部です。 近くには安威川が流れています。 川向うは高槻市になります。
    福祉施設の現場や学校などで介護を中心に60才まで就労しました。 今は家人と晴耕雨読の生活です。 ブログでは裏山に自生する植物や野鳥のこと、加えて地域の行事や小さな旅行など 紹介できたらと考えています。

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