安威と藤原鎌足

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    ここ茨木市の安威には「藤原鎌足の墓」とされる「大織冠神社」があります。

    下の写真が大職冠神社の鳥居と石碑です。

     

     

     

    ところがこの古墳、言い伝えに反して、実際はそうではないらしい。

    隣接する高槻市の阿武山にある古墳が、鎌足の本物の墓らしいと云われています。

     

     

     

          7月2日、安威公民館主催の文化講演会がありました。

            テーマは「安威と藤原鎌足」

              講師は、茨木市文化財愛護会の会長をしておられたこともある小林章氏。

               一体どちらが本当なのか、講演会に参加してきました。

     

     

     

    1  これは安威山の山頂にある円墳の入り口の写真です。

     

     

    花崗岩を積み上げ、玄室の長さは奥行き4.5m、幅1.71m、高さ2.4mです。

    天井は5枚の石で組まれています。(現在は入られません)

     

    しかしこの古墳の造られた年代は、形式からみて鎌足の亡くなる100年程前

    のものと考えられ、以前から疑問視されていました。

     

     

     

    2 阿武山の山頂にある古墳

     

    1934年(昭和9)に京都大学地震観測所が、高槻市の阿武山に建設されましたが、

    建設中、山頂から1基の古墳が発掘されています。

     

    地表から3メートルばかり下に漆喰で塗り固められた墓室がありました。

    墓室からは朱の顔料で塗られた棺が発見され、棺の中から遺骸が一体発見されて

    います。

    ところがこの墳墓、何故か4ヶ月後には埋め戻されてしまい現在に至っています。

     

    1987年になって、当時撮影されたX線フィルムが見つかり画像解析がされました。

     

    結果、大織冠と思われる冠や、ガラス玉で飾られた玉枕の存在が判明しました。

    最高位の大職冠を与えられたのは、鎌足一人ですからこちらの墓が本物という

    ことが実証されたことになります。

     

    鎌足の死因は落馬して背骨や肋骨を折ったことによるそうですが、遺骨にはその

    痕跡もあったそうです。     (以上、小林講師のお話から)

     

     

    さて鎌足と言えば、かの中大兄皇子と図って当時権勢を振るっていた蘇我蝦夷・

    蘇我入鹿親子を打倒して、大化の改新を成し遂げた大人物ですね(645年)

     

     

    藤原鎌足は奈良県高市郡の産まれですが、元は中臣鎌足と言います。

    死の直前、長年の功労に報いるため、天智天皇から藤原の姓を与えられています。

    中臣氏一族は安威山山麓一帯にも勢力を広げていたそうですから、20歳台の鎌足が

    一時期この安威の地に住んでいたことがあると考えられているそうです。

     

    さてこの安威山山頂にある古墳には「ドウ塚」という別名があります。

     

    何故そう呼ばれるのか、

    「わがまち茨木」の民話編から「鎌足の墓争い」の話をしましょう。

     

       鎌足の死後、唐に留学していた鎌足の長子・僧定慧が帰朝しました。

       父が安威に葬られているのを知り、大和の多武峰(とうのみね)に移そうと思い、

       使者を安威に送ります。

       ところが安威の村人達は遺骸を引き渡すことを強く拒んだため、引取るのをあきらめ、

       代わりに遺骸の一部である「頭」をもらいたいと申し出ます。

       困り果てていた安威村の人々はしかたなく、承知したということです。

     

       安威の古墳には「胴」の部分のみが葬られたことになります。

     

    他に、遺体を分けたときにお墓が鳴動したから、「動塚」という説もあります。

    義母などは、「鳴動がしたら地震が起こりますネン」と言っておりました。

    一寸怖いですね。

     

    では今日はこの辺で。

     

     

    小林章先生の著書をご紹介しておきます。

      「大阪府の歴史散歩」 上下  (新全国歴史散歩シリーズ 27)  山川出版社

      


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    profilephoto ■ニックネーム 遊山 ■住んでるところ 大阪府   60歳まで福祉畑で仕事していました。 70歳を過ぎた現在は、夫と100歳になる実父との超高齢世帯です。 京都に近い北摂の山間部で生活しています。恵まれた環境ですが少し不便です。 旅行が好きでスケッチ旅行に何度か海外へ行きましたが、介護が始まってからは、もっぱら京都や奈良の美術館巡りです。 ブログでは裏山に自生する植物や野鳥、昆虫などの紹介をしたいと考えています。 写真は素人ですが、さりとて上手な絵が描けるわけでもありません. 時々「へたな横好き」のスケッチをupしたいと思います。

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