正倉院展の誕生

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    昆虫や裏山の話が続きましたので、今日は少し趣を変えて美術の話題です。

     

                          

     

    上の写真は今年の正倉院に展示されていた羊木臈纈屏風です。

    (ひつじきろうけちものびょうぶ と読みます)

    大きな角の羊は、ササン朝ペルシャの樹下動物文の系統だそうですが、

    天平勝宝3年に日本で作られたと墨書されているそうです。

     

     

    見に行きたいたいと思いながら今年も実現できませんでした。

     

     

    でも思わぬことから正倉院展開催の興味深いお話を聴くことができました。

    NHKラジオ・第2放送・日曜日・午後8時から日曜カルチャーがありますね。

     

    その番組で5回に亘って「正倉院ものがたり」の放送がありました。

    講師は長く国立奈良博物館で館長をされていた、西山厚研究員さんです。

    とても興味深い内容でしたので、そこから少しまとめてみました。

     

    正倉院展はこうして誕生した

     

    明治5年、新政府による御物(ぎょぶつ・ごぶつ)の大規模調査がありました。

    この調査では写真撮影と画家による描写が採用されたそうです。

     

    明治8年に正倉院は内務省の直轄となります。

    古いものを学んで新しい商品開発をしようという目的がありました。

     

     

    はじめての展覧会は明治7年、東大寺の回廊をつかって開催されました。

    (一寸信じがたい話ですね・・)

    4月1日から6月19日までの開催期間になんと17万人が訪れたそうです。

     

    明治8・9・10・13年には奈良博覧会で展示されたようですが、公開は

    明治13年で終わっています。

     

    それから半世紀以上、展示は行われませんでした。

     

    昭和15年になって、東京帝室博物館で「帝室御物展」が開催されました。

    (皇紀2600年記念だった)

    20日間の開期中に41万7361人の人出があったそうです。

    凄い記録ですね〜、当時から超人気だったのですね!

     

    戦争中は奈良帝室博物館に収蔵され、正倉院御物は無事でした!

     

    昭和20年、「一般に開放すべきだ」という意見が新聞に掲載されました。

    奈良観光協会からは、宮内庁に展示会開催の請願がなされます。

     

    昭和天皇が許可をお出しになりました。

    (御物は皇室のものです)

     

    結果、昭和21年 奈良国立博物館で正倉院展が開催され、

    20日間で14万人が鑑賞したといいます。

    国民の誰もが食うや食わずのあの窮乏の時代にも鑑賞されていたのですね〜。

    凄いと思います。

     

            展示された御物の一つ、白瑠璃碗

     

     

    戦争ですべてを失った人達は、生きる力が沸いたと考えたそうです。

     

    この時作られたポスターには第1回とは書いてなかったそうですが、この後

    毎年開催されるようになる為には誰も知らない沢山の努力があったと言います。

     

     

    以下の写真は、小学館の「日本の名宝」から接写したものです。

     

                 螺鈿紫檀五弦琵琶

     

                鳥毛立女屏風(部分)

     

                    瑠璃杯

     

     

    美術の教科書に載っているものばかりで恐縮す。

    来年は70回ですから是非行ってみたいと思っていますが・・・。

     

    西山厚先生の講演の詳細をお知りになりたい方は、

    らじる・らじるの聴き逃しコーナーで5回分総てを聴くことができます。

     

     

     

    裏山はすっかり紅葉しています。

    ではまたお目にかかります。            

     

     


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    名前を遊山といいます。   大阪府の北部に住んでいます。 京都にも近い山間部です。 近くには安威川が流れています。 川向うは高槻市になります。
    福祉施設の現場や学校などで介護を中心に60才まで就労しました。 今は家人と晴耕雨読の生活です。 ブログでは裏山に自生する植物や野鳥のこと、加えて地域の行事や小さな旅行など 紹介できたらと考えています。

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